第22小委員会:肥薩線復旧支援
活動趣意
令和2年7月に発生した球磨川流域豪雨による被災から運行を休止中のJR肥薩線について、今年4月に国と熊本県、JR九州の3者は、肥薩線の八代―人吉駅間に対し鉄道で復旧する方針に合意した。
被災する前の肥薩線では、建設当時の鉄道施設の多くが現役で活用されており、鉄道の近代化を代表する遺産として大きな価値があることから、平成29年12月に日本イコモスでは「20世紀遺産」の一つに選定した。なお、被災翌年の3月には、重大な被害を受けた第一・第二橋梁の取扱いに関する要望書も出した経緯がある。
今後、具体的復旧方針の検討が進められる中、肥薩線の文化財としての価値を可能な限り残しながら復旧することは、近代化遺産の保存だけではなく、災害からの復興及び復旧後の活用を考える際も、極めて重要な課題である。そのためには、肥薩線の文化財としての価値をきちんと整理することが急務である。
本小委員会は、肥薩線の文化財として価値を踏まえた復旧方針が進められるように学術的・技術的方面での様々な支援を行っていくつもりである。
委員
主査
矢野 和之
副査
本田 泰寛
幹事
小笠原 浩幸
委員
鰺坂 徹、磯田 節子、岡田 昌彰、小野田 滋、幸田 亮一、崔 静妍、丹羽 温子